まず、パールネックレスのお手入れの基本中の基本は柔らかい布でからぶきすることです。布の種類はなんでも良いのですが、出来ればパール専用クロス、ジュエリーやメガネ用クロスがおススメです。
セーム皮というのも時々見かけますが綺麗なクロスであることが大事なので個人的には洗濯してあるクリーンなクロスの方が洗いにくい皮よりもお客様にとっては向いていると思います。
またどうしてもそれらが無い場合は、拭かないよりは拭いた方が良いのでハンカチやガーゼ、タオル等身近な柔らかい布でも良いので拭いてください。
ただし、これも綺麗な状態であることが基本なので、例えば弔辞の際沢山涙がしみ込んだハンカチで拭くのはおやめください。
「クリーン」と「やわらかい」をセットにしてお考え頂ければ心配はありません。
ティッシュペーパーも身近にあるのでついつい拭くために使ってしまいがちですが、品質によっては細かなキズを付けてしまう事もあるのでこれもあまりオススメ出来ません。
ティッシュは「クリーン」で「やわらかい」のにと思われると思いますが、風邪をひいた時に何度もティッシュで鼻をかむと、鼻や鼻の下が赤くなるのをご想像頂くとお分かりになると思いますが強い力でキュッキュッと拭くと同じように細かなキズが付きます。鼻のしたの擦り傷はそのうち治りますが、真珠は一度小傷が付くと自然には治りません。
また時々、ジュエリーをティッシュで拭いたあと、とりあえずくるんでしまったばかりに、うっかり捨ててしまったという悲しいお話をお聞きすることがあります。
これは、真珠に限らず貴金属でも同じことですのでお気を付けください。
まさかと思われるかもしれませんが、ご自身もまさかそんな風にしてしまうとは思っていないにもかかわらず、そのまさかが起こります。
そうならないためにも、絶対にジュエリーのお手入れや保管にティッシュは使わないという事をお守り下さい。